- ときどき本を買うけど、積ん読(つんどく)になってしまう・・・
- 通勤カバンに本を入れているが、読むことはなく、筋トレがわり・・・
- 休日くらいは読書をしようと思うが、気づくと休みは終わってる・・・
- 自分はこのまま教養のない人間で終わってしまうのか・・・
読書が続かず、なんとなく自己嫌悪になってしまっている方は、多くいらっしゃると思います。
私も一時期、途中読みどころか、まったく手をつけていないのに、すぐ次の本を買ってきてしまう、ということを繰り返していました。
ただ、徐々に本に対する捉え方が変わってきて、今では月に数冊ペースで本を読んでいます。
(それでも少ないかもしれませんが)
この記事では、読書が苦手と思われている方へ無理なく読み続けられる方法をご紹介したいと思います。
なお、この記事でご紹介する本の読み方は、小説やエッセイのような文芸書ではなく、ビジネス書や自己啓発といった実用書が対象となります。
本記事の内容
- 蔵書という考え方を捨てる
- 読書を続けるコツ
- やっぱり続かない時の方法
結論としては、流し読みをうまく取り入れていくことになります。
また、本というものを特別扱いしないこともポイントです。
以下で詳しく説明していきます。
蔵書という考え方を捨てる
- 新しいスキルを身につけたい
- 悩みを解消したい
- 調べものとして、資料をまとめたい
こんな思いから、書店で吟味しながら、これぞ自分が探し求めていたものだ、という本に出会います。
そして、その本を購入し、これですべてが解決した、とばかりに意気揚々と帰宅します。
ただ、その数日後、第1章すら読み終わっていないことに気づき、愕然としてしまう。
なぜ、こういうことが起きるのでしょうか。
読書はユニクロ感覚でちょうどいい
読書が続かない理由として、以下のことがよく言われています。
- 意思が弱いから
- 強制的に追い込んでいないから
- そもそも自分にとって読む必要がなかったから
ただ、それほど自分は弱い人間でしょうか。
必要だと思って本を買ったのに、判断が間違っていたのでしょうか。
ここで、本に対する考え方をすこし変えてみると、気が楽になると思います。
読書は苦行ではない。無理して読む必要はない。
こう言ってしまうと、読書はしなくてもいいということ? という誤解が生まれそうなので、例をあげて説明します。
例えば、ユニクロやGUといったファストファッションのお店で服を買うとします。
<購入時>
「この1,480円のTシャツ、いい感じかも。この値段なら一枚買っとくか」
<衣替時>
「このTシャツ、買ってみたけど、意外と出番がなかったな」
こんなケースはよくあることではないでしょうか。
このとき、
「せっかく買ったのだから、タンスの肥やしにするなんて、あり得ない」
「なんとしても、着たおしてやらないと、もったいない」
と、考える方は、むしろ少ないのではないでしょうか。
本についても、まったく同じことが言えると思います。
ただ、本となるとなぜか、以下のような堅苦しい考え方をしてしまうことはないでしょうか。
「自分の本棚に入れるのであれば、なんとしても消化し、自身の経歴の証として、蔵書に加えないといけない」
本は無理して読むものではありません。
無理やり読もうとすると、読み切ることが目的になってしまい、頭に入らない、身にならない、ということが起きてしまいます。
興味に赴くまま、楽しみながら本を読んでいくことが自然な姿だと思います。
読書を重たく考える必要はありません。
もっと、気軽に捉えていきましょう。
本を大事にしすぎない
読書を気軽に考えると、本に対する扱いも少し変わってきます。
小学生の頃、親や先生から、こういうことをよく言われました。
「教科書は大切に扱いなさい」
少し話がそれますが、日本の義務教育では、教科書は無償で配布されます。
ただ、これは意外と珍しく、他の先進国では配布ではなく貸与になっていて、次の年の生徒に引き継がれます。
ですので、落書きはもちろん、書き込みもいけないそうです。
その点、日本では学年が上がれば、まっさらな新しい教科書をもらえ、いくらでも書き込むことができます。
ありがたいことですね。
話を戻します。
物を大切に扱うのは、もちろん当然のことです。
その中でも教科書や本は、特に大事にすることを植え付けられています。
ただ、丁寧に扱おうとすると面倒さを感じてしまう、となってしまいがちです。
例えば、以下のような行為です。
- 表紙にカバーをつけて、傷や汚れをつけないようにする
- 押し広げない、折り曲げないようにする
- 書き込みなんて、ありえない
これでは本を読もうとするとき、どこかで遠慮が生まれます。
その小さな面倒の積み重ねが、読書を妨げるのです。
ポイント
本は雑に扱うくらいが丁度いい
持ち運ぶ時は、カバンに無造作に放り込んでみましょう。
耳を折ってもいいですし、書き込みもしてみましょう。
むしろ、使い古して味が出てきた、くらいの方が、本も喜んでくれるのではないでしょうか。
読書を続けるコツ
ここからは、読書を続けるコツを紹介します。
目次から読む
実用書には、必ず目次があります。
目次は読み飛ばしてしまっているのではないでしょうか。
目次は絶対に目を通したほうがよいです。
理由は、本の理解度が上がるからです。
目次はあらすじでもあるので、目次を見れば、その本で言いたいことが大体表現されています。
つまり、目次を読むことは予習であり、次の内容を予測しながら、読み進めることができるのです。
ポイント
目次を見ただけでも、その本を読んだことにしてもいい
これくらい重要なので、目次は必ず目を通しておきましょう。
全部を読まない
小説の場合、すべての文章を読むことで、ストーリーを掴むことができます。
また、作者独特の文体や表現技法を楽しむ意味合いもあります。
ただ、実用書の読み方はまったく違います。
実用書は興味があるところだけ読めばよいのです。
目次を見て、興味がある章だけ、つまみ食い的に読んでも構いません。
また、太字などの強調箇所だけを読むなど、読み飛ばしていくことでもよいです。
この記事の最初に、読書とはユニクロの服を着ることと同じだ、と言いました。
ポイント
全文を読み倒さないといけない、もったいない、という考えは捨て去る
少なくとも私の場合、行頭から行末の「。」まで、すべてを読んではいません。
文や段落の結論が見えたところで、もう次のところに進んで読むことにしています。
ひょっとしたら、細かいポイントを読み飛ばしているかもしれません。
でも、気にしないことにしています。
すべて読まなくても十分理解はできますし、早く読み終わるので、読み飛ばす方が気が楽です。
並行して読む
ここからは、読書で飽きることがないようにするためのちょっとしたテクニックになります。
読書を気軽に捉え、どんどん読み飛ばすことをしても、やはり途中で集中力が切れて、飽きてくることはあります。
飽きてきたら、無理に読み進めるのではなく、さっさと別の本に移ってしまう、という考え方で問題ありません。
ただ、別の本を読み出すと、途中まで読んでいた本の内容を忘れるのではないか、と思われるかもしれません。
ここで少し、不思議な話をします。
ポイント
別々の本を並行して読むと、理解度が増す
別の本に移り、少ししてから、途中読みだった本に戻って読んでいくと、なぜか理解度がさらに上がる、という話です。
脳科学の専門家ではないので、正確なことはわかりませんが、おそらく以下のことが起きているのだと思います。
- いったん離れることで、頭の中で整理され、俯瞰的に捉えることができる
- 別の情報を取り込むことで、パズルのピースが埋まり、より理解が進む
一冊ずつ順番に終わらせていきたい、という几帳面な方には、少しイレギュラーな読み方のように思われるかもしれません。
ただ、このような経験は私だけではなく、色々な方がお話しされているので、一度試してみる価値はあると思います。
途中で止める
本を読んでいると、おもしろくなり、どんどん読み進められる時があります。
「よし、のってきた。この勢いでどんどん読んでいこう」
このように思いますよね。
ただ、ここで別の意見をお伝えします。
ポイント
おもしろい部分を読んでいるときこそ、あえて本を閉じてみる
理由は、次に読書をするときのモチベーションになるからです。
お楽しみは後に取っておこう、ということです。
その日の読書時間が十分とれていたのであれば、読書を終わりにしてもよいでしょう。
読み始めたばかりなら、先ほどご紹介した別の本を読み始めるとよいです。
集中力が高い状態で、別の本も読み始めることができるので、意外とおすすめの方法です。
媒体を変える
読書を続けるには、スキマ時間を活用しましょう、ということがよく言われます。
これはそのとおりで、スキマ時間をないがしろにしてはいけません。
1日に10分のすきまが3回取れるとすると、あわせて1日30分です。
3時間で読み切れる本であれば、1週間で1冊読むことができます。
いいペースではないでしょうか。
ただ、難しいのは、すきまができたその瞬間に本が手元にないといけないことです。
ここで強みを発揮するのが、電子書籍です。
電子書籍のいいところは、どの端末で読んでも、最後に読んでいたところから読み始められるところです。
私の場合、以下のように使い分けています。
- iPad mini:電車の中
- iPhone:ちょっとした移動中、トイレやおふろの中
- Kindle Paperwhite:夜のベッドの中
こうすることで、常に端末(本)が手元にあるので、どこでも読書ができるようになります。
私はこのスタイルになって、ますます読書量が増えました。
3つも端末を持つのはもったいない気がするかもしれませんが、以下のように考えましょう。
ポイント
読書は自分の成長につながる。自分への投資を惜しまない。
仕事で成果が出れば、端末代は余裕で回収できると思います。
自己投資と思って、読書量を増やしていきましょう。
やっぱり読書が続かない
読書を続けるには、苦行のように考えず、あの手この手で自分を飽きさせないことがポイントです。
ただ、どうしても読み進めることができない本があります。
答えは簡単です。
ポイント
つまらなかったら、読まない。むしろ、早く手放す。
本にも相性があります。
どうしても、頭に入ってこない、どうしようもなくつまらない、という本をつかんでしまう時があります。
この場合は、早々に読むのをやめましょう。
時間のムダです。
無理して読んだところで、頭に残っていないでしょう。
また、本棚に入れておくと、読みきれなかった本として、いつまでも気になります。
処分するか、古本として売ってしまいましょう。
ここで全部読んでいないのに、もったいない気がしてしまいます。
繰り返しになりますが、ユニクロの服と同じです。
買ってみたけど、たまには合わない本もあります。
大事なのは、読み切ることではなく、すこしでも多くの知識を取り入れ、一つでも多くをアウトプットすることです。
見切りをつけながら、読書を続けていくべきだと思います。
まとめ
本は、その著者が苦労して手に入れた経験を1,000~2,000円台で買うことができます。
自分が一から実践することに比べて、本を読むだけで著者の経験が身につけられれば、コスパは最高です。
ただ、限られた時間の中で、すべてを消化することは、本質ではありません。
極論を言えば、たったの1行、自分に響くメッセージが得られれば、その本を買った価値があったというものでしょう。
自分にとって、大事となる部分を効率よく取り入れ、実践していくことで、成長につなげていくことが重要なことだと思います。
読書を続けていき、豊かな人生を手に入れていきましょう。