- 仕事がうまく進まず、失敗も多い・・・
- 上司からは毎日仕事ぶりを指摘され、周囲からかわいそうな人扱いを受けている・・・
- 本当は楽しく仕事をしたいのに、それどころではない。むしろ、つらい・・・
こんな日々に悩んでいる方は多くいらっしゃると思います。
かつての私も自分の能力の低さ、センスのなさに落ち込んだこともありました。
ただ、当時の先輩の一言で大きく考え方が変わりました。
そこからは多少の努力をすることで、仕事を楽しむコツを身につけることができました。
仕事はつらいことばかりではなく、楽しむことはできます。
この記事では、仕事を楽しむための入口をご紹介したいと思います。
本記事の内容
- 仕事が楽しいってどういう状態?
- 仕事を楽しむための方法
- 仕事を楽しむためのコツ
- 楽しめないのは、自分の問題ではない?
結論としては、仕事の理解度を上げること、反復を繰り返すことです。
これで一気に楽しさを感じることができるようになります。
ただ、多少の鍛錬は必要になります。
以下で詳しく説明していきます。
仕事が楽しいってどういう状態?
おそらくどんな人でも、仕事は楽しくやりたい、と思われていると思います。
ただ、うまく進めることができておらず、楽しむ余裕などどこにもない、となっているのではないでしょうか。
それでも、仕事を楽しむことは、誰にだってできるのです。
仕事とスポーツは似ている
楽しみながら仕事をするには、少し考え方を変える必要があります。
まだ、私が若手と呼ばれていた頃、苦手な仕事があり、悩んでいた時がありました。
そうすると、当時の先輩から、こんな言葉をかけられました。
「こんなものは、スポーツと同じだ。いいからやるんだ!(笑)」
私がいた会社は体育会系でしたので、「また体育会系のノリか・・・」と思ってしまいました。
ただ、今振り返ると、とても理にかなっていると思います。
では、仕事をサッカーに当てはめて考えてみましょう。
【得点の数え方】 | |
サッカー | 相手側のゴールにボールを入れること |
仕事 | お客様に提案を受け入れてもらうこと |
【反則】 | |
サッカー | 手がボールに触れること |
仕事 | 約束が守れないこと(納期遅れ、要望違いなど) |
【勝敗の決め方】 | |
サッカー | 相手チームより多くゴールを決めること |
仕事 | 競合企業より優れた提案を行い、受注すること |
【練習】 | |
サッカー | まずは基礎から。 ランニング、ドリブル(走りながらボールを転がす)、トラップ(足でボールを受け止める)を延々と。 |
仕事 | まずは基礎から。 誰にでもできそうな単純作業を延々と。 |
スポーツも最初に始めるときは、ルールもやり方もわかっていません。
当然、その状態では、楽しくはありません。
ただ、内容がわかり、できることが増えてくると楽しくなってきます。
これは仕事にもまったく同じことが当てはまります。
つまり、以下のことができるようになることがポイントです。
ポイント
- 仕事におけるルールや手順を理解すること
- 自分は何ができていて、何ができないのかを把握すること
- できていないことをできるようにしていき、達成感や成長を感じること
このように進めていけば、仕事を楽しいと感じることはできるでしょう。
わかるとできるは違う
仕事を楽しむには、わかることとできることを増やすことにあります。
では、わかるようになったら、すぐできるようになり、楽しさを感じられるでしょうか。
残念ながら、そうではありません。
ルールブックを読んだらプロ選手になれる、というのならば、誰も苦労はしません。
ここでポイントです。
ポイント
頭で理解していても、できるようになるには、反復練習が不可欠
例えば、私が新人だった頃、議事録を取るように言われて出席した会議がありました。
会話を記録するだけだから楽勝、なんて舐めてかかっていました。
いざ、会議が始まると、まるで書けません。日本語がわからないわけではないのです。
議事録というのは、途切れなく交わされる議論に対し、以下のようなことができていないといけません。
チェックリスト
- 事前に会議のゴールを把握しておく
- 出席者の立場、意図などを瞬時に判断する
- 要点を理解する
- 簡潔に記録する
- 決定事項や次へのアクションを要点から拾い上げ、記載する
議事録作成は、簡単そうで、実はとても高度なテクニックが求められる仕事です。
自分の中でまともな議事録が書けるようになったと感じたのは、入社3年目くらいだったように記憶しています。
この章で、即効性のあるノウハウを期待された方には、申し訳ありません。
今日からすぐにできるようになるノウハウは、この世のどこにもありません。
あるのは、ただひたすら地道な基礎練習があるだけです。
プロスポーツ選手の一日は、準備体操から始まり、その次として、基礎練習に多くの時間をかけます。
それがなぜかといえば、どんなスーパープレーもすべて基本的な型の組み合わせから成り立っているからです。
そのどれか一つが欠けても、スーパープレーは生まれません。
さらには瞬間的に状況を判断し、繰り出していかなければならないのです。
そのためには、何度も何度も体に染み込ませ、無意識にできるようにならないといけないのです。
反復練習を怠ると、結局使い物にならない、中途半端な人材になってしまいます。
どんな単純な仕事でも、決して手を抜かず、一つ一つの作業に意味を持たせながら、身につけていきましょう。
仕事を楽しむための方法
ここからは、仕事を楽しむための具体的な方法について、紹介させていただきます。
仕事の中身を理解する
仕事を楽しむための第一の方法は、仕事の中身を理解することです。
仕事を理解する、というと少し漠然としてしまうので、サッカーの具体例なシーンで説明していきます。
上手にできていない例 | 上手にできている例 | |
サッカー | 相手ゴールの方向が見えておらず、とりあえずドリブルをしてしまう。 結果、競技エリアのタッチラインを超えて、審判に止められる。 |
足元のボールだけを見ず、常に周囲を確認し、相手ゴールに向けて、最適なルートでドリブルする。 |
仕事 | 取り組んでいる業務の目的(方向性、ゴール)を把握しておらず、目の前の作業しかできていない。 結果、上司からレビューを受けると、ズレていると指摘される。 |
業務を俯瞰的に捉え、目的に向けて、最適な対応策を考える。 |
上手にできていない例 | 上手にできている例 | |
サッカー | 前にボールを運べばよいというだけで、味方が誰もいないところへ、とりあえずボールを大きく蹴り出してしまう。 結果、相手側にボールが渡り、ボールを取り返すところから、始めることになる。 |
どういう順番でボールを運んでいくと相手ゴールが狙えるか、ステップを考える。 |
仕事 | 仕事の手順がわかっていないので、とりあえず必要そうなことから手をつけてしまう。 結果、やったことが無駄とわかり、始めからやり直しとなる。 |
どういう順番で進めると最終成果が得られるか、ステップを考える。 |
上手にできていない例 | 上手にできている例 | |
サッカー | 敵を追い抜こうをする際、無理やり1対1のドリブル突破を挑んでしまう。 結果、相手にボールを奪われてしまう。 |
相手を自分に引きつけてから、味方にパスを出し、ボールを奪われないようにする。 |
仕事 | 自分にとって、難しいことを抱えて続けてしまう。 結果、時間がかかったり、失敗したりする。 |
ある程度のところで見切りをつけ、周囲の協力を仰ぎ、業務課題をクリアしていく。 |
上手にできていないところは、どの職場でもよく起こっていることです。
決してサボっているわけではないと思います。
ただ、仕事の中身が理解できていないので、間違ったことばかりしてしまっているのです。
仕事を楽しむには、仕事の目的、やり方、チームでの進め方を理解する、ということがまずは必要になります。
苦手を知る、伸ばす
仕事の進め方がわかってくると、徐々に以下のことが見えてくるようになります。
どういう状態になっているとできていると言えるのか
つまり、合格基準が自分の中で定まってきます。
ここまで来ることが重要といえます。
なぜなら、あとは合格基準を満たすよう、練習するだけだからです。
仕事が楽しめないのは、うまくできていないから、というだけではありません。
それ以上に重くのしかかるのは、この先どうしていったらよいかわからない、となってしまうことです。
ですので、自分が苦手としているところを特定することがとても重要です。
苦手が特定できたら、あとは克服するだけ。ここは繰り返し練習するしかありません。
このように重荷と感じるところを取り除くと、身も心も軽くなり、楽しくなってくるのです。
外の力を借りる
練習を続けていくと、徐々には成長していきますが、ある一定のところで、必ず壁にぶち当たります。
成長が進んでいる証でもあるのですが、自力で壁を越えることは、なかなか難しいでしょう。
自分の力だけで壁を越えられないのであれば、外の力を借りるべきです。
プロのスポーツ選手でも、必ずコーチやトレーナーがついています。
そもそも一流の選手で誰よりも上手なのに、わざわざコーチを雇って、それ以上何を教わろうとするのでしょうか。
それは以下のような気づきを与えてもらうためです。
- いつもと違う動きをしていないか
- 体の不調はどういう動かし方をしているからなのか
- スランプはなぜ起こってしまっているのか
プロのスポーツ選手でも、実は自分のことはあまり見えていないのです。
そのため、自分の状態を教えてもらい、次に向けての進め方を模索しているのです。
仕事も同じで、外部の支援を受けることで、自分を成長させていくことは必要なことです。
以下の記事が参考となりますので、あわせてご覧ください。
-
自分の成長に壁を感じたら?【提案:オンラインビジネススクールがおすすめ(無料あり)】
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仕事を楽しむためのコツ
仕事を楽しむ方法は上記のとおりですが、なかなか継続しないのが悩ましいところです。
以下で少しだけコツをご紹介します。
自分を褒める
スポーツ選手の中でも、今の自分に満足せず、ひたすらストイックに練習に励む方がいらっしゃいます。
例えば、メジャーリーグを引退した、野球のイチロー選手などがそうです。
決して、甘えを許さず、こんなものではダメだと、常に改善していく姿勢は、とても素晴らしいと思います。
ただ、彼のインタビューでは、常につらいことの連続だ、というようなことも言われています。
メジャーリーグの中で生き残っていくのは、並大抵の努力ではなかったのでしょう。
では、普通の人にここまで求めるべきでしょうか。
正直、ムリだと思います。(私も同じです)
やはり、少しずつできるようになったことを実感し、自分を褒めてあげる、ということでよいと思います。
周囲にアピールしてもよいでしょう。(ただし、嫌味にならない程度で)
こういったことをモチベーションとしながら、次への成長に向けて、楽しみを増やしていく、という進め方がおすすめとなります。
チームで乗り越える
- 自分の仕事なんだから、自分で進める
- 自分の成長のためなんだから、自分でがんばる
このように考える方もいらっしゃると思います。
まずは自分でやってみないと始まらないのはそのとおりです。
ただ、あまり気負う必要もないということも理解しておいてください。
例えば、ある勉強をしたいというとき、勉強会を主催してみるのもよいでしょう。
自分がわからない、ということは、実は他人もよくわかっていない、ということは普通にあります。
仲間と勉強することで、悩みを分かち合い、共に成長していくことができます。
また、人に教えることで、自分自身の理解がより一層深まる、ということもよく知られています。
勉強会のニーズは必ずあるはずなので、呼びかけてみることもおすすめします。
仕事は、スポーツの中でもチーム競技に近いです。
試合中は、総合力で勝負しますし、練習でもチームメイトと一緒に行います。
自分だけでやり切ろうとせず、仲間と一緒に進めていくことを意識しましょう。
楽しめないのは、自分の問題ではない?
仕事の中身を理解し、反復練習をしていけば、仕事を楽しくすることができることを説明してきました。
ただ、仕事が楽しめないのは、自分の問題だけではないのでは、と感じることも多いと思います。
小さな+1
自分なりの努力を続けていくと、以下の状況に陥ることがあります。
- 上の人がやりきれない仕事が降りてくる・・・
- それなりにできているのに、上司から評価されない・・・
- 仕事が楽しくないのは、自分の能力というより、人間関係に問題がある・・・
ここは真摯に考えてみましょう。
上記のすべては、周囲の期待に対し、あなたが応えきれていない、ということではないでしょか。
もっとやってほしい、もっとできるはずだ、もっとこうしてほしい、というプレッシャーを感じているからこそ、楽しめていないのではないでしょうか。
そうなると選択肢は2択です。
- やれるだけのことをやってみる
- やれることだけをやる
ただ、安心していただいて大丈夫です。
この状態に気づいているのであれば、必ず乗り越えることができます。
一歩を踏み出すのは、少々気が重いですが、一度進み出していけば、あとは流れに乗るだけです。
先ほど紹介したイチロー選手は、こんなことを言われています。
小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行く、ただひとつの道だと思っています
あなたの明日の予定表に一つだけ、小さくてもよいので、ステップアップしていくことを付け加えましょう。
まとめ
以上、仕事を楽しむ方法を説明してきました。
ただ、これはほんの入口にすぎません。
進めば進むほど、新しい壁は現れてきます。
ただ、今回のことを基本として実践していただければ、壁を乗り越え、やりがいと達成感を感じていただけると思います。
楽しい、好きになったものは、上達が早く、気づいたら、その分野の第一人者になっていたりします。
周りからも重宝がられ、仕事に対するモチベーションもますます上がるでしょう。
楽しくないと成長できません。
楽しみながら、仕事をしていきましょう。
応援しています。