スキルアップ

プレゼンで上手く話せない【無理やり話そうとすると逆効果です】

プレゼンの前の緊張
  • 説明やプレゼンをする時、いつも緊張してしまう・・・
  • なんとか間をつないでいるけど、会話が続かない・・・
  • 視線を合わせるのがつらい。対人恐怖症になってしまいそう・・・

説明やプレゼンテーションに苦手意識を持たれている方は、多くいらっしゃるのではないでしょうか。

私もメーカー勤務時代、こんな思いを持ちながら、お客様の前で話をしていた時期がありました。
その後、自分の何がいけないのか見つめ直し、今では人前で話すことはそれほど苦手ではなくなりました。

この記事では、人前で上手く話す方法について、ご紹介したいと思います。

本記事の内容

  • 上手く話すという誤解
  • プレゼンで上手く話す方法
  • プレゼンのコツ
  • あがり症は治らない?

結論としては、相手の立場に立つこと、相手と一緒に課題を乗り越えようと考えることです。
自分ががんばろうとするほど、かえって相手との距離が遠くなってしまい、話しにくくなるのです。

以下で詳しく説明していきます。

上手く話すという誤解

仕事の中で、相手に説明したり、プレゼンしたりすることは、よくあることだと思います。

ただ、いざ相手を目の前にすると、緊張したり、上手く話せない時があると思います。
ひどい時には、相手が完全に引いている状態でも、なんとか話し続けないといけない、という場面もあったりするのではないでしょうか。

プレゼンは誰のため?

ここで一度立ち止まっていただきたいです。
以下の質問にあなたはどう答えますか?

なぜ、そんなに冷や汗をかきながら、がんばって話をしているのですか?

そもそも、その説明やプレゼンは、何のためにやっているのですか?

この質問に対して、以下は大きく間違った考え方になります。

上司に説明してこいと言われているから

この提案を受け入れてもらえないと、自分の成績が上がらないから

この説明を受け入れてもらえないと、プロジェクトが進まないから

表面的にはうまくごまかそうとしていても、本心はこのような考えになっていないでしょうか。

ここで、はっきりと認識していただきたいことがあります。

注意ポイント

有利にもっていきたいという、その見えすいた考えは、すべて相手にお見通し

あなたの考えは、まず間違いなく相手に気づかれていると思ってください。

これでは、相手との不協和音が生まれるばかりです。
そして、その不協和音は、反響して自分自身に戻ってきてしまい、話しづらい環境を自ら作り上げてしまっているのです。

ここでポイントです。

ポイント

「上手く話す」という自分本位の考え方は捨てること

説明やプレゼンは、相手を説き伏せることではありません。
相手と共通認識に立ち、相手(または今起きていること)においての最上解を導き出すことです。

このように相手の立場に立つと、自然と話しやすい環境になってくるはずです。

相手の興味に合わせる

相手の立場に立つには、さらにいくつか重要なことがあります。

相手が興味を持っている話をする

つまり、外さないという、非常に当たり前のことです。

ただ、この当たり前のことがができていないケースが多いのです。
きっとこれがウケるに違いないと思って話をした内容は、相手にとって聞きたい内容ではなかった、ということです。

先ほどの自分本位の考えよりはマシですが、相手の立場に立てていないことに変わりはありません。

相手に興味がなければ、いくら流暢にもっともらしくプレゼンをしたところで、受け入れてもらえません。

逆に相手が興味を示せば、相槌を打ってくれたり、質問を投げかけてくれたりなど、自然と会話がはずみます。
緊張していたとしても、視線が冷たくてつらい、ということにはならないと思います。

まずは話を持っていく前に、どんな話をしたら相手は興味を持つだろうかという検討に時間をかけることが重要です。

相手のために自分ができることを宣言する

相手の立場に立ち、相手が興味を示す話をした後、最後にしなければならないことがあります。

それは相手のために自分が行動することです。
利他、つまり相手の利益を優先することが、ものすごく重要になります。

Give & Takeという言葉があります。
まずはGive、相手に与えることで、はじめてTake、相手から受け取ることができます。

この順番を忘れないようにしましょう。

プレゼンで上手く話す方法

説明やプレゼンでは、他人本位で考える、相手が興味を示す話しをする、ということがなにより重要です。

その上で、説明やプレゼンで上手く話をする方法を紹介します。

読み上げる資料にする

説明やプレゼンをする際、資料を用意されると思いますが、どの程度作り込んでいますでしょうか。

いざ発表しようとすると緊張する、という方に対しては、以下の方法をおすすめします。

口頭で補足する部分も資料に落とし込み、すべて読み上げる

よく、プレゼンのやり方として、資料の棒読みはNGというのがあります。
ただ、緊張のあまり、資料に合わせた口頭説明がうまくできない、というのであれば別です。

資料と説明がちぐはぐになると、かえってわかりづらくなり、その先の説明を聞いてもらえないからです。

素直に資料に書いてあることを丁寧に説明した方が、相手も少しは安心して聴いていられます。
自信がないうちは、アドリブはあまり入れ込まない方がよいです。

緊張が薄れてきたと思えるようになった頃、相手や状況に合わせて、適度に端折る(はしょる)、付け加える、ということをしていきましょう。

その場で読みやすい資料にする

説明する内容を全て資料に書こうとすると、文字だらけになり、見づらくなってしまいます。

以下のように工夫していきましょう。

読みやすい資料の書き方

  • 自分がその場で説明に困らないギリギリの文字数で補足説明を書く
    (箇条書き、体言止めを活用)
  • フォントサイズを大中小で書き分ける
    (見出しを大、本文を中、補足を小)
  • 読み上げることすらしない補足文は、※1※2など欄外に記載する

これで文字の面積が少なくなり、多少は読みやすくなります。

紙芝居のようにそのまま読み上げていくことで、説明のハードルを下げることができます。
資料を見ずにスラスラと話す、かっこいいプレゼンの姿には程遠いですが、欲張ってはいけません。

まずは緊張する要素を一つ一つ減らしていくことが重要です。

余裕を持つ

説明やプレゼンの時、以下のような状況になって慌てたことはないでしょうか。

  • 到着時間ギリギリとなってしまった
  • 初めての訪問先で、近くに来ているが場所がわからない
  • 紙の資料を人数分用意していなかった、電子ファイルを保存しているフォルダが見つからない
  • プロジェクターやモニターにPCを接続するが、ケーブルがない、映らない
  • PCのバッテリー残量がない
  • ワイヤレスマウスを忘れた

このような小さなミスが発端で、緊張が増し、上手く話せない状態になることがあります。
特に重要な会議やプレゼンの前は、下見をしたり、チェックリストを作って確認するなど、入念な準備が必要です。

以下のようなことわざがあります。

備えあれば憂いなし

つまらないところで不安になることがないよう、注意しましょう。

リハーサルをする

リハーサルは必ず行ってください。

リハーサルすら行わないで、上手く話せなかった、というのはさすがに準備不足と言わざるを得ません。
私も重要なプレゼンの時は、必ずリハをやります。

リハのやり方はいろいろあります。

リハーサルの方法

  • 会議室にこもり、自分だけで声に出して話す
  • 同僚とロールプレイング(模擬練習)をする
  • レビューの場で、本番同様に話す

可能であれば、上記の順ですべて行ってください。
特に1と2は何度も繰り返し行い、質疑応答まで想像できるくらいまで行うと万全です。

ただ、リハーサルを十分行う時間が取れないケースが実際にはあります。
これはリハーサルを必須タスクとして、計画を立てるしかありません。

失敗してあとで後悔するくらいなら、周りと相談し、リハの時間を確保できるよう、調整していきましょう。

プレゼンのコツ

説明やプレゼンでは、アドレブをなるべくなくし、事前準備をしっかりと行えば、かなり楽に話せるようになるはずです。

ただ、上手く話すためのコツや考え方がいくつかありますので、紹介します。

録画してみる

自分が話している姿を相手がどのように聴いているか、想像したことはありますか?

これには録画して、見てみることをおすすめします。
今まで一度も録画して見たことがないという方だと、おそらく愕然とすると思います。
下手すぎて、見ていられないのです。

例えば、こんな状態になっていると思います。

  • 言葉のヒゲ(えー、まー、など不要な音)が多くて、聞きづらい
  • 話すスピードが早すぎたり、詰まって遅かったり、バラバラで気持ち悪い
  • 体がフラフラしていて、みっともない
  • 視線が定まっていなくて、挙動不審
  • 自分が話をしているのに、ビデオで見ると、なぜかわかりづらくて頭に入ってこない

これらは、話し方や資料の作り方、すべてが影響しています。

ただ、安心してください。誰しも最初はこんな感じです。
何度も練習すれば、必ず克服できます。

ただ、最近では、カメラやビデオを会社の中で撮影することはできない会社もあります。
よくはありませんが、会議室などでこっそり自分のスマホで撮影して見てみましょう。

沈黙を怖がらない

実際の本番では、大体の説明を終えたところで、相手の反応を伺う場面があります。

ここで、沈黙が発生することがよくあります。
この沈黙に耐えきれず、以下の行動に出てしまうことはないでしょうか。

注意

  • 同じ内容の話を繰り返してしまう
  • 結論が出ていないのに話を終えようとする
  • なぜか別の話をしてしまう

自分でもわかっていると思いますが、どれも失敗に終わってしまうやり方です。

まず、相手が沈黙してしまうのは、以下のパターンが考えられます。

  1. 説明が理解できず、頭の中で再構築しようとしている(理解不足)
  2. 説明は理解できたが、質問や次の行動の取り方を考えている(整理中)
  3. 説明がつまらなく、早くこの時間が終わって欲しいと思っている(興味なし)

1理解不足への対処方法は、以下になります。

「ここまではご理解いただけましたでしょうか」

という確認を適宜入れることです。
これで1理解不足を減らすことができます。

3興味なしは論外となります。
相手の立場に立ち、興味がある話ができていないことが原因です。

早々にその場は引き上げて、出直す必要があります。
たまには大きく外してしまうこともあるので、気にせず、次の案を練り直しましょう。

逆に相手に興味がない状態でその場を引き伸ばしてはいけません。
下手に条件を引き出そうとすると、余計に関係が悪化します。

ただ、相手の反応が掴みづらく、3興味なしかどうかわからない時があります。
その場合は、以下のような質問を説明の最後にしてみましょう。

私:「今の説明ですが、今回の趣旨から大きくずれてしまっているでしょうか?」

ここで相手が、

相手:「いや、そんなことはないけれど・・・」
となれば、2整理中の可能性が高いです。

そして、問題は2整理中になります。
相手は、頭の中でいろいろ思考を巡らしてくれています。

それなのに上記の沈黙に耐えられない行動で、せっかくの相手の考えを止めてしまっているのです。
とてももったいない行為です。

では、どうするかですが、相手の考えが整理されるまで、こちらもひたすら黙って待ちます
長い時は20~30秒くらい待っても構いません。

どうしても、沈黙に耐えられないのであれば、資料やスライドの中で、ポイントとなりそうな部分のみをゆっくりと送りながら、相手が反応するところを探ってもよいでしょう。

沈黙を恐れて無理に頑張ろうとせず、相手の反応、出方を待ちましょう。

あがり症は治らない?

説明やプレゼンに向けて、準備したり、練習したりしても、やっぱり緊張して上手く話せないこともあります。

このようなときは、どう対処すればよいでしょうか。

そこに敵はいない

人前であがらないようにするための方法として、以下のことがよく言われます。

人前であがらない方法

  • 深呼吸で呼吸を整え、緊張をほぐす
  • 水分を取り、喉を湿らせ、話しやすいようにする
  • 腹式呼吸をしながら、ゆっくりと話す
  • 失敗を過度に考えず、話に集中する

どれも重要な方法になります。
私自身、緊張していると感じた時は、意識的にこれらを取り入れています。

ただ、そこまでして対処しないといけない精神状態について、少し考えてみました。

一言でいえば、怖いと感じているのではないでしょうか

追い詰められた状況の中で、うまくやれる自信がなく、パニックに近い状態になっているのではないか、ということです。

もし、そうであれば、このように考えてみてはどうでしょうか。

ポイント

時間をとって会ってくれている時点で、相手はあなたを迎え入れてくれている

多少の失敗や指摘があったところで、相手に殺されるわけではありません。

むしろ相手は怖い敵ではなく、これからの将来を分かち合う味方とも言えます。
一緒に苦難を乗り越えることで、信頼関係すら築くことができます。

怖いと思う気持ちから、相手との共同作業が楽しいという気持ちに置き換えていきましょう。

まとめ

以上、説明やプレゼンテーションで上手く話す方法を説明しました。

説明やプレゼンは、がんばって無理に話をするものではありません。

相手が困っていることを思い、相手のために行動することを考え、自分ができることを伝えていくだけなのです。

相手の考えをうまく引き出していきながら、この後、どのように進めていくとハッピーになれるかを話していきましょう。

相手と一緒になってワクワクすることこそが、うまく話をする一番の秘訣になります。

応援しています。

-スキルアップ
-, , ,

© 2025 ジブン開発